東京青山・青木法律事務所 ベーカー&マッケンジー外国法事務弁護士事務所 (外国法共同事業)
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アソシエイト座談会
司会: 皆さん本日はよろしくお願いします。
1.仕事内容について
司会: それではまず始めに、自己紹介を兼ねて、皆さんの期と専門分野、そして普段やっている仕事のだいたいの内容を教えてください。

(1)専門分野・具体的な仕事

西田:
■52期 西田 武
52期の西田と申します。キャピタルマーケッツ・グループに所属しています。
主な業務内容としては、第一に、外国企業や外国政府機関など海外の発行体が日本の証券市場でおこなう証券発行、例えば円建ての債券の場合、これをサムライ債などと呼ぶのですが、その法的サポートをするのが中心ですが、その他にも、国内外で、主に新興の上場企業の資金調達・資本政策に関する法的サポート、また、主に外国投資家に対し、日本市場で株式等に投資する際の法的アドバイスなどをしています。
具体的な仕事としては、まず、証券発行業務では、外国企業や政府機関などの依頼者から、メールなどで英文の情報を集め、それを和文に直しつつ、証券取引法に基づく有価証券届出書などの開示書類にまとめてゆきます。
資金調達サポート業務では、資金調達のスキームについて法的なアドバイスをしたり、証券取引法に基づく開示の内容や書類作成についてのアドバイスを提供したり、これに関連する契約書を作成しています。
外国投資家への対内投資アドバイザリー業務では、証券取引法、外為法、さまざまな規制法令に関するアドバイスをしています。最近流行しているTOB、敵対的買収でも、公開株式の買い取りについての様々な法規制が問題となるので、私たち証券法専門家のアドバイスが求められています。
いずれの業務でも、証券を発行する側、引受証券会社側、または投資家側のアドバイザーとして、依頼者の意向を踏まえつつ、他の関係当事者やそのアドバイザーたちとスケジュールを調整し、論点について議論を重ねながら、必要書類の作成や手続を進行させていくというイメージです。仕事に関連する法律は、主に、証券取引法や会社法です。
白石:
■55期 白石 絢子
55期の白石と申します。コーポレートM&A・グループに所属しています。
主な業務内容としては、企業買収を中心とするMAと、一般的な企業法務案件に携わっております。
具体的な仕事としては、M&Aの場合には、買収側の代理人となるケースが多いのですが、買収対象の企業に対する法務監査(デューデリジェンス、通称「DD」)を数人の弁護士とチームで行ったり、買収のストラクチャーとして合併、株式譲渡、事業譲渡のいずれにするかを法的観点から検討し、税務や財務など他のアドバイザーとの共同作業で買収スキームを考え出した上で、依頼者が決定したストラクチャーに沿った契約書、つまり合併契約書、株式譲渡契約書、事業譲渡契約書などを作成したりします。
その他に、ファイナンスグループの人たちとともに買収資金を調達するためのローン契約や担保契約の検討をすることもありますし、資金調達のために社債発行をするときはキャピタルマーケットの弁護士と共同作業をすることもあります。
一般的な企業法務案件の場合には、依頼者からの相談に応じて、民法、会社法、労働法、独禁法、外為法などに関するアドバイスをしたり、契約書の作成や検討を行ったりしています。
永田:
■57期 永田 有吾
57期の永田と申します。メジャープロジェクト・グループに所属しています。
メジャープロジェクトという言葉は聞きなれないと思いますが、主な業務内容としては、@海外における電力会社等による海外発電所の権益の売買、A海外子会社の設置に係る現地法の問題点に関するアドバイス、B排出権取引案件などに携わっております。
具体的な仕事としては、海外の会社の売却に関するアドバイス、契約書の作成、商社の排出権の仲介、排出権売買契約、排出権に関するコンサルタントの委託契約などの周辺契約の作成などです。また、クライアントが日本企業である場合、現地の法制度について、ベーカー&マッケンジー(BM)の海外事務所とやり取りをしながら、クライアントに対してわかりやすくアドバイスを伝えることも重要な仕事です。
阿江:
■59期 阿江 順也
59期の阿江と申します。当事務所では、私をはじめとする一年目の弁護士は、所属するグループは固定されておらず、複数のグループをローテーションして様々な業種の仕事を経験することとなっています。
私は現在、コーポレートM&A・グループで仕事をしております。4月まではバンキング&ファイナンス・グループで働いていました。
具体的な仕事としては、先ほど白石さんがおっしゃった買収案件のDDチームに加わり、買収対象会社が法律上の問題を抱えていないかチェックしてレポートを作成する作業などを行っています。他には、一般的な企業法務案件、独禁法、個人情報保護法、情報通信に関する法規制の仕事もしております。また、ローテーションにより以前所属していたファイナンス・グループの継続案件の仕事もしています。具体的には、プロジェクト・ファイナンスの手法を使ったPFIと呼ばれる公共事業案件でのスキーム検討や契約書作成、信託を使った資産流動化案件でのスキーム作成上のアドバイスと、契約書のレビューやドラフト作成、それから、金融・証券に関する法規制について、金融機関へのアドバイスなどもしています。

(2)仕事の割振り

司会: 先生方は、どのような形で仕事を担当されることになるのでしょうか。また、下の期のアソシエイトにどのような形で仕事を任されるのでしょうか。
西田: 私の場合は、主に、証券発行を専門に扱っているパートナーのところに新件があると、声を掛けていただいて、担当させていただくような流れになります。また、クライアントによっては、私に直接依頼が来ることもあります。
仕事全体への関わり方については、複雑でない案件だと全ての処理を任されることもありますし、複雑な案件だとパートナーと一緒に解決案を考えながら仕事を進めています。
下の期のアソシエイトへの仕事の任せ方は、アソシエイトの専門性や仕事の空き具合等を考慮して割り振っています。
司会: 一つの案件に何人くらいの弁護士が入っているのですか?
西田: 私の主な仕事は、DDやプロジェクトファイナンスのように多人数を要する仕事ではないですので、例えば証券発行では、主に弁護士はパートナー1人、アソシエイト1人と、パラリーガル2人くらいでチームを組んで、1つの案件を処理するのが通常です。
白石: 当事務所の場合は、パートナーとアソシエイトの組み合わせが決まってないので、特定のパートナーからではなく、色々なパートナーから仕事が来ます。一般的な企業法務案件では、クライアントから直接依頼が来ることもあります。
一般的な企業法務の相談案件では、ほとんどの部分を任されて、最終的にパートナーのチェックが入るという感じです。
M&Aの場合、パートナーや、上の期のアソシエイトから指示を受けながら仕事をするのが通常です。私ぐらいの期ですと、DDについては、パートナーの監督の下、全体について統括する立場となります。DDには人数が必要となりますので、下の期のアソシエイトの学年の構成、忙しさに配慮しながら、直接お部屋に伺ったりして、お願いしますね。
永田: 縦の固定化したアソシエイトのラインのようなものはないですよね。
白石: そうですね。
永田: 私は帰国子女なので、外国人パートナーから、直接仕事を割振られることが多いです。外国事務所や外国人クライアントとの英語でのコレポン(メールのやり取り)は、自分で行うことが多いですね。日本法の細かいリサーチを下の期のアソシエイトに任せることもあります。
阿江: 基本的に一年生は三人部屋なので、上の期の先生が一年生の部屋に来て、三人に忙しさや、興味の有無を聞いて、仕事が割り振られるということが多いですね。私自身は、現在、一年生の人数の関係で一人部屋です。私は前職があり、その際にすでに留学もしておりますので、そのバックグラウンドを生かして英語案件、レギュレーションの仕事を直接割振られることもあります。